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「他人の成長に期待するな」について考えている事

「他人は成長しない」という経験則

私たちは、よく部下や同僚に対して「もっと積極的に取り組んでほしい」と考えます。

また、家族や友人・知人に対して「悪い癖をなおしてほしい」と考えます。

私たち自身も、周囲からそのように思われていると思います。

残念ながらその願いは、かなわない場合が大半です。

遠回しに、こうした方が良いと伝えても、気づいてさえ貰えないでしょう。

かといって、ストレートに正論をぶつけても、その時は理解してくれてなおったような気がしても、数日後には元に戻ります。それでもまだ良い方で下手をすると逆ギレされてお互い嫌な思いをするでしょう。

こういった経験則から得られる結論は、概ね以下のようなものです

  • 人はなかなか変わらないし、成長しない。
  • 考え方や習慣というものは生まれつき、もしくは長い年月をかけて身についたものなので、口で言っただけで簡単には変わらない。
  • 口で言って気づくのなら、最初から自分で気づいているだろう
  • そもそも、他人に成長してほしいとか変わってほしいとか期待するのは、自分の考えの押し付けであり傲慢なのではないか
  • そんな無意味な努力をするよりも、適材適所で得意なところを活かして組織や人間関係を円滑にまわす方が有意義だ
  • それでも無理なら、距離をとるなり縁を切るなりして別の道を歩むしかない

「人は成長する」という事実

一方で、「人は成長しない」という命題はどう考えても間違っています。

反証はいくらでもあります。

これまで出来なかった事が1年足らずで出来るようになったりしますし、驚くほど知見が広まり考えが深化した人はたくさんいあす

「人は成長する」という事実と、「他人は成長しない」という経験則とは矛盾しているように思えます。

成長するには条件がある

人が成長するには、少なくとも以下の3つの条件を満たす必要があるでしょう

  • 本人に「変わりたい・成長したい」という意思がある
  • 変わるための具体的な行動をとっている
  • その努力の内容が適切である

これを他人に動機づけるのは不可能じゃないにしても難しいです。

「痩せないと健康を害して苦しむ事になるから運動した方が良い」とか「もっと勉強しないと会社の経営が傾いた際に今の生活レベルを維持できなくなる可能性がある」とか他人を説得しても、相手が具体的な行動に移る事は非常にマレだというのは経験が物語っています。

相手に動機づけを与えて適切な努力ができるように指導する事が、自分に出来るかどうかをよく考えないといけません。

それもないままに「こうした方が良いと」あれこれ口出しするのはただの無責任です。

結論

基本的に他人は変わらないし、他人の成長を前提にするのはお互いにとって不幸です。

それをするくらいなら、自分自身が成長する方が簡単です。

一方で相手に成長する意思があり、そのための努力をする見込みがあるのであれば、それを支援する価値がありそうです。